「みてかくだけメソッド」の開発の背景には「誰でもできるアクティブラーニング、探求学習を作りたい」という強い意思があります。
2020年の教育指導要領、受験システム改革を前に、文部科学省を中心に多くの学校や学習塾で新しい授業の形が模索されています。
それらの授業は、どれもキラキラしていて、とても楽しそうです。宇宙の神秘を探求する授業、最先端のロボット技術やプログラミングを使った授業、歴史のロマンを追求してゆく授業。
しかし、私たちはそんな輝かしいアクティブラーニングの授業の陰に、とても居心地が悪そうに参加する子どもたちの姿がどうしても気になってしまいます。
貧乏ゆすりがとまらない子どもたち、机に伏せってしまい動かなくなる子どもたち、我慢できなくなり授業中に涙を流してしまう子どもたちを、私たちは様々な教育現場で目の当たりにしてきました。
えいごやはそんな子どもたちに、12年間寄り添い、励まし、彼らが自ら進んでできる形を探って来ました。
その結果、わかったことがいくつかあります。
アクティブラーニングが特に苦手な子は
*画一的テーマがそもそも苦手。スイッチが切り替えられない。
*探求力、集中力は負けない子が多い。むしろスイッチが入るととことん調べる、学べる。
*期待されている行動をとることが苦手。
という特徴を持っていました。
それらを踏まえ「自ら調べ、学習を進めていくための授業」に必要なことを考え、以下のポイントにまとめ上げました。
*ひとりで行動することが選択できる。
*ひとりで行動することが決められており、迷いなく行動が取れる状態である。そのようなプランを元々持っている。(手持ち無沙汰にならない)
*むやみにモチベーションを上げようとしない。(頭の良い生徒は大人の都合で行動が求められていることをわかっています)
*行動と評価基準を限定しない。評価が示唆されるとあっという間に最適化され、思考しなくなる。その結果つまらなくなり、報酬系がなくなると自発的に行動しなくなります。
えいごやの「みてかくだけ」の技術は、アクティブラーニングについていけない生徒のために生み出されました。
みてかくだけの単純作業は生徒の母語レベルを問わずに使うことができます。
また、従来のようなグループワークではなく「個別の作業」として探求学習のクラスデザインを行い、ひとりで行動することを奨励し、その結果としてのグループ内の情報共有(プレゼン、ディスカッション)などのエクササイズを進めていくワークフローになっています。
「みてかくだけ」の技術は、これからの時代の中心となる探求学習のひとつの形として、以上のような思想から生み出されました。
この技術を使って、学習を最高に楽しんでいただければと思います。